第113章

今日もまた本家の祖父に会いに行けると知り、二人の子供は大はしゃぎだった。自分たちで荷物をまとめ、可愛いポシェットを斜め掛けにして玄関で待機している。

安井初幸は「早く早く」と安井綺世を急かした。

「マミィ、早くしてよ。おじいちゃん、今度は一緒に釣りに行くって約束してくれたんだから。僕と妹の釣り竿も買ってあるんだって」

綺世は苦笑しながら首を振ったが、胸の奥は言葉にできないほどの感動で満たされていた。

もし祖父が子供たちに寄り添ってくれなければ、これほど早く国内の生活に馴染むことはできなかっただろう。

自分に対しても、子供たちに対しても、祖父は限りない愛情を注いでくれている。その恩は...

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