第123章

「分かったわ」

安井綺世は深く息を吸い込むと、冷徹な眼差しで入江一純を見下ろした。

次の瞬間、彼女は猛然とナイフを振り下ろす。間髪入れずに、入江一純の絶叫が響き渡った。

一瞬にして脂汗が吹き出し、入江一純はのたうち回りながら、痙攣する手を押さえた。

「このクズがっ、てめえ、本気でやりやがったな……」

刃が貫通した手の甲は血まみれだ。まさか安井綺世が本当に自分に刃を向けるとは、夢にも思っていなかったのだ。

安井綺世は無表情のままナイフの柄を強く握りしめると、瞬き一つせずに冷酷に刃を引き抜いた。

「洗いざらい吐きなさい」

低く、ドスの利いた声だった。

「知らねえよ!」

入江一...

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