第13章

相馬千冬はもはや問答無用とばかりに、その長い脚で部屋の奥へと踏み込んだ。

「最低限のデリカシーさえないの? ここは私の部屋よ、入っていいなんて言ってない!」

安井綺世は慌てて彼の前に立ち塞がり、その腕を力一杯押し返そうとする。

だが、日頃からトレーニングを欠かさない相馬千冬にとって、彼女の抵抗など無に等しく、その歩みを止めることすらできなかった。

相馬千冬は安井綺世の制止をものともせず、強引に主寝室のドアを開け放った。

廊下の光が差し込むだけでは飽き足らず、彼は壁のスイッチに手を伸ばし、照明を点灯させた。

部屋全体が瞬時に明るくなる。

ホテル住まいとはいえ、安井綺世の部屋は塵一...

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