第158章

安井綺世は、今の安井皐雪がいじらしくてたまらなかった。そのぷにぷにとした頬をつまみ、機嫌を取ろうと語りかける。

「皐雪、さっき欲しい服があったでしょ? ママが全部買ってあげる。ママもあれ、大好きよ」

安井皐雪は少し沈んだ声で、それでも聞き分けよく答えた。

「でも、皐雪の好きなものはいっぱいあるの。全部買ってもらったら、もったいないよ」

「そんなことないわよ」

安井綺世は笑って慰めた。

「皐雪の好きなものを買うのが、どうして無駄遣いなの? ママが買ってあげたら、嬉しくない?」

安井皐雪はこくりと頷き、正直に言った。

「嬉しい」

「なら、なおさら買わなきゃね」

安井綺世は目を...

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