第159章

男が差し出した証拠は、一枚の写真だった。それが、彼と安井綺世の両親が旧知の間柄であることを証明していた。

その写真を見て、安井綺世はまたしても息を呑んだ。そして震える手で鞄の中を探り、一枚の写真を取り出す。

それは、男が出したものと全く同じ写真だった。

写真の中には、まだ若かりし頃の安井綺世の両親と、目の前の男の三人が写っていた。場所はまさにこのカフェ、この同じ席だ。

三人は例外なく満面の笑みを浮かべ、希望に満ちあふれた若者らしく、輝かしい未来を見据えるようにレンズを見つめている。

安井綺世の視界が、再び涙で滲んだ。

彼女は写真の裏面を見た。そこには時間と日付、そして署名が記され...

ログインして続きを読む