第163章

安井綺世は迷うことなくその店舗物件を契約し、自身のアトリエの原点と定めた。

辻本修一の紹介に感謝を告げると、彼女はすぐさま人材集めに奔走し始めた。アトリエを立ち上げた以上、一刻も早くスタッフを確保することが最優先である。

幸いなことに、辻本修一のもとで働いてきた経験が活きた。デザイン業界から遠ざかっていたとはいえ、ビジネスの根本はどこも通じている。基本的なノウハウを掴むと、すぐに勘を取り戻すことができた。

物事は理路整然と、非常にスムーズに進んでいった。

ここ数日、安井綺世は自身のチーム作りに忙殺されていた。採用面接をこなしつつ、アトリエ設立の煩雑な手続きにも追われる日々。新たな目標...

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