第168章

相馬千冬と辻本修一は、あろうことか電話越しにまたしても口論を始めてしまった。

安井綺世は頭痛を覚え、互いに一歩も譲らず本格的な喧嘩に発展しそうな二人を見かねて、思い切って通話をぶつりと切った。

ようやく耳元に静寂が戻る。

彼女は不機嫌そうに相馬千冬を睨みつけた。

「一体何のつもり? これは私と辻本修一の個人的な会話よ。あなたには関係ないでしょう」

「俺には関係ない、だと?」

相馬千冬は底冷えするような声で反芻し、ふっと冷笑を漏らして出し抜けに言った。

「あいつが番組を作ってやると約束したからって、あんなみすぼらしい企画で満足する気か。俺に出資させろ。もっと大規模なコンテストを主...

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