第181章

川瀬瑠璃が盛った薬の効き目は、恐ろしいほど早かった。

相馬千冬は何が起きたのかは分からずとも、すでに自身の体に生じている異変を察知していた。

全身が炎に包まれたかのように熱い。そこへ近づいてくる川瀬瑠璃の存在は、まるで砂漠に湧く冷泉のように感じられ、彼の体は無意識のうちにすり寄ろうとしていた。

だが、相馬千冬の理性はまだ完全に飛んではいなかった。

突然湧き上がったこの親近感に対し、彼はただ底知れぬ嫌悪感しか抱けなかった。

この瞬間、川瀬瑠璃に対する強い反発が肉体の本能さえも凌駕し、すり寄る彼女を荒々しく突き飛ばした。

川瀬瑠璃はよろめき、その瞳の奥にどす黒い憎悪の光を走らせた。

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