第61章

何事もなく、夜が明けた。

翌朝、安井綺世が目を覚ますと、すぐ目の前に安井皐雪と安井初幸の二人がいて、じっとこちらを見つめていた。

彼女は思わず吹き出し、その愛らしさに心がとろけそうになる。

まだ眠気の残る頭で、彼女は二人に問いかけた。

「今日は週末なのに、どうして二人とももっと寝てないの? 起こしてくれればよかったのに」

二人は揃って首を横に振った。

安井皐雪が両手で頬を包みながら言う。

「皐雪ね、夢かと思っちゃったの。だからマミィにもっと寝ててほしくて」

安井綺世は気だるげに伸びをした。寝起きの少し掠れた声で、大げさに感極まったふりをする。

「うちの皐雪はどうしてこんなに...

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