第303章

若葉月から届いた艶めかしい誘いのメッセージを見て、篠宮湊は思わず眉をひそめた。

いい大人の男として、彼女のような女性からのこの誘いが何を意味しているのか、痛いほど理解できたからだ。

本来なら、若葉に会ってきっぱりと断りを入れるべきなのだろう。

だが、この時間帯にのこのこと出向いては……彼女の思う壺になりかねない。

皐月夏帆との結婚を目前に控え、一時の感情で無用なトラブルを招くわけにはいかないのだ。

しかし、若葉とは長年の友人であり、学生時代には随分と世話になった恩義もある。このまま無視を決め込むというのも、義理を欠く気がした。

そう考えた湊は、スマートフォンを手に取り、ある場所へ...

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