第100章 何も隠せない

「お願い……いくらでも払うわ。だからこのことは、絶対に胸の内にしまっておいて。お祖父様にはもう二度とこの薬を使わないって誓うから……だ、大丈夫よ。本当に、言ったことは必ず守るから、あなたが黙ってさえいてくれれば……その処方箋をちょうだい……」

「平川希、私をバラすなんて許さない……」

録音は最後に何かが転がり落ちる音で終わり、一瞬、場は水を打ったように静まり返った。高原家の者で、まともな顔色をしている者は一人もいない。

高原賢治の眼差しは恐ろしいほどに陰鬱で、剣のように鋭い視線が少しずつ竹本恵梨香へと向けられた。「お前は、平川希がお前のことをバラすのを阻止するために、彼女を階段から突き...

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