第324章 絶対に嫌だ、絶対に嫌だ

ルームミラー越しにその和やかな光景を見つめる高原賢治の瞳には、限りなく優しい笑みが浮かんでいた。

家に着くと、高原賢治は平川希が疲れないようにと彼女の手を引いて部屋へ向かった。

「休んでいろ。俺はキッチンを見てくる。できたら呼ぶ」

平川希は素直に頷いた。

「わかったわ」

こちらが和気あいあいとしている一方、会社では血なまぐさい嵐が吹き荒れていた。

高原圭太は社内をブラブラと歩き回り、ようやく高原賢治のオフィスへとたどり着いた。そろそろ実兄の怒りも収まった頃合いだろうと踏んだのだ。

自分がどれほどの過ちを犯したかは、とうに思い知っている。だからこそ、こうして急いで謝罪に駆けつけた...

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