第338章 誕生祝いの宴

高原のお爺様の誕生日祝いという一大事。今日は間違いなく来客で溢れ返るだろう。高原家の子どもたちは誰一人欠席することはないし、孫夫婦として遅刻など言語道断だ。

平川希は朝早くに起き、薄く化粧を施した。今日選んだ衣装は水色を基調とし、赤をアクセントにしたチャイナドレスだ。柔らかいシルクの生地には、赤い立体の花の刺繍が施されている。

美髪を低い位置で結い上げ、その整った顔立ちは、ふとした表情や微笑みの中にも上品さと優雅さを漂わせ、卓越した気品を放っている。

高原賢治もスーツに着替えていた。パリッとしたスーツ姿は目を引くほど格好いい。彼がまだネクタイを締めていないことに気づいた平川希は、少し明...

ログインして続きを読む