第343章 彼女の安全、彼には賭けられない

事態は唐突だった。平川希には考えるまでもなく、このタイミングで写真をばらまいた者が何を企んでいるのか、明白だった。

今頃、階下は間違いなく騒然となっているはずだ。

やましいことなど何一つない希に、隠れる気など毛頭なかった。

「お義姉さん」

希がドアを開けると、高原圭太がすかさず立ち塞がった。

「まずは部屋にいてよ。今下に降りたら、連中に食い殺されるに決まってる」

希は足を止め、わずかに眉をひそめた。

「これが本当のことか、聞かないの?」

圭太は瞳に微かな嘲笑を浮かべた。

「小悪党どもがでっち上げた戯言なんか、聞くまでもないでしょ? 当然嘘に決まってる。安心して、お義姉さん。...

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