第352章 犠牲品

彼女は捨て駒として海外へ放逐され、自力で生き延びるか野垂れ死ぬかの運命を強いられた。

だが、これはすべて山本静香のせいだというのに。

あいつがすべてを計画したのに、どうして私がその責任を被らなければならないのか。

納得がいかない。絶対に嫌だ。

この山本綾乃は、たとえ死のうとも、捨て駒になんてさせられはしない。

山本綾乃は両手をきつく、何度も握りしめた。

お爺様が軽く手を振ると、二人のボディガードが進み出て山本綾乃を強引に引きずり出していく。今回ばかりは彼女も泣き叫ぶことなく、まるで運命を受け入れたかのようだった。だが、色を失ったその瞳の奥には底知れぬ悪意が渦巻いていた。

山本静...

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