第355章 私の手柄を横取りする気か?

山本静香の顔は死水のようにこわばり、両目を閉じたまま気を失っていた。

山内隼人は横目で見て口角を上げると、手元の拳銃をくるりと回して卓上に放り投げた。ティッシュを手に取り、手についた血の汚れをゆっくりと拭き取る。

「引きずり出して目を覚まさせろ。一通り教訓を与えた後、ボイスレコーダーと一緒に高原賢治のところへ放り出せ」

こんな厄介事の後始末など御免だった。ただ自分の身の潔白を証明し、平川希の足を引っ張らないようにしたかっただけだ。

それ以外は彼には全く関係のないことだった。

「希姉のところへ誰か知らせに行かせましょうか?」

山内隼人の目つきが和らぎ、漆黒の眉が軽く跳ね上がった。「...

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