第362章 1億あげるから高原賢治から離れろ

祖父の話し相手になろうと思い立つのも、平川希くらいのものだった。

「お前と賢治の結婚式は、いつ頃挙げるつもりなんだい?」

お爺様は、そのことばかりを気に掛けていた。

最近の高原家は何かと騒動が続き、すっかり時期を逃してしまっていたのだ。

お爺様はかねてから希に対して負い目を感じていた。結婚式を夢見ない女性などいない。これまでぞんざいな扱いをしてしまった分、今回ばかりは絶対に盛大な式にしてやらねばならないと心に決めている。

「賢治とも相談して、来月に決まりましたわ」

希は口元に浅く笑みを浮かべた。

「そうか、そうか」とお爺様は満面の笑みを浮かべる。「色々と片付いたら、なるべく早く...

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