第368章 この点は高原賢治が一番詳しい

高原浩文の病室は不気味なほど静まり返っていた。彼は仏頂面でベッドに横たわっている。

高原美智子は顔を背け、ソファの隅に座って唇を固く結んだまま一言も発しない。

二人は同じ病室にいながら、互いに壁に張り付いてでもなるべく距離を置きたいといった様子だった。

空気は重く張り詰め、まるで大喧嘩の直後のようだ。

「おばあちゃん、おはよう!」

病室に入るなり、凌太と由佳が元気よく美智子に声をかけた。そのあどけない声が、重苦しい空気を一瞬で吹き飛ばす。

子供たちの姿を見るや否や、美智子はすぐさま立ち上がって駆け寄った。「あらあら、私の宝物たち。おばあちゃんは会いたくて死にそうだったわ。さあ、抱...

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