第382章 高原賢治 若い娘に手を出す

高原賢治は自室に戻ったが、そこに平川希の姿はなかった。二階をぐるりと探し回り、ようやく凌太と由佳の部屋で彼女を見つけた。

希は二つの小さなベッドの間に座り、子供たちの体温を測っているところだった。熱は平熱に下がり、すっかり正常だ。彼女はほっと胸をなでおろした。

体温計を元の場所へ戻そうと立ち上がった希の背後に、賢治が足音を殺して近づき、その細い腰に腕を回した。

希が顔を仰ぎ見ると、彼がひどく恨めしそうな顔をしているものだから、思わず吹き出しそうになった。

「まだキスし足りない。続きだ」

希は長い睫毛を微かに震わせた。さっきの気まずい場面を思い出すと、甘い雰囲気などすでに吹き飛んでい...

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