第241章

古村陽平は、まだどこかで期待していた。自分の勘違いであってほしい、と。江崎清を疑っているのは、ただの思い過ごしであってほしい、と。

だが、現実は違った。

江崎清は最初から嘘をついていたのだ。

葉山言はそれを聞くと、俯いたまま薄く笑った。

この勝負、若奥様が手を下すまでもなく、完全勝利――そう確信していた。

「葉山言」

古村陽平が顎で示す。証拠を出せ、という合図だ。

葉山言はすぐにスマホの写真を呼び出した。江崎清はそれを見た途端、顔色を変えて慌てて言い訳を始める。

「陽平兄さん、こんなにぼやけた写真で、わたしだって分かるわけないじゃないですか!」

「わ、わたし……陽平兄さん、...

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