第246章

「お、おまえ……またどこから湧いて出てきたんだ。俺は娘と話してるんだぞ。おまえが口を挟むな!」

江崎明は本気で動揺していた。江崎鏡が腹を決めて徹底的にやり合うつもりだとわかると、長年かけてかき集めた財産を手放すのが惜しくてたまらない。焦りが募るほど、目の前の相手だけでなく周りの人間までまとめて罵り始めた。

だが、高橋さやかは黙って損をする性格じゃない。江崎明の理不尽さを見て、火がついた。

彼女は腰に手を当て、子どもを守る母獣みたいに江崎鏡を背中へ引き寄せる。父娘の間に割って入り、ぴしゃりと遮断した。その小気味いい口が、瞬時に攻勢へ転じる。

「はあ?」

「江崎おじさん、さっさと帰って...

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