第322章

江崎鏡は古村恵子に続いてリビングへ入った。家の中が見違えるほど様変わりしているのを目にした瞬間、胸の奥がちくりと痛む。目の前の姑に対しては、なおさら言いたいことが山ほどあった。

けれど江崎鏡は、そんなものを表に出すほど愚かではない。ぐっと飲み込み、古村恵子が先に口を開くのを待った。

案の定――金の絡む話となれば、古村恵子は黙っていられない。

すぐに江崎鏡へ噛みつくように言った。

「さっき、株の話をしに来たって言ったわよね?」

「株……?」

まさか、以前に古村陽平が口にしていた、自分の持ち株を動かして会社に戻すだとか、そういう話か。

あの件は、もう棚上げになったはずだ。なのに、ど...

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