第325章

古村陽平はその様子を見て、胸がきゅっと痛んだ。

何があったのかも、江崎鏡がなぜここまで追い詰められているのかも分からない。だが、江崎清の名が出た以上、きっと彼女が絡んでいるのだろう……。

江崎清。

誕生日パーティー。

そこまで思い至って、古村陽平は悟った。江崎鏡は、自分が江崎清の誕生日パーティーに出席するつもりだと知ってしまったのだ。

狭い界隈だ。自分の動きなど、ほとんど筒抜けに等しい。

江崎鏡が知ろうとさえすれば、隠し通せるはずがない。

「江崎清の誕生日パーティーのことだけど……」

古村陽平が説明しようと口を開いた、その瞬間だった。江崎鏡が異様なほど感情を尖らせて、言葉を奪...

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