第377章

「いったい、どういうことなんですか!」

「先生、母はどうなっているんですか。誰が運び込んだんです、どうして急にこんな……傷は深いんですか! お願いします、助けてください……お願いします……!」

「お客様、先にお支払いをお願いできますか。お支払いが確認できないと手術の手配ができません。それと、お気持ちは分かりますが、こちらでは大声で騒がれるのは困ります。ご理解ください」

雲市総合病院と雲市病院とでは、やはり勝手が違った。

ここには天野尋の口利きもない。顔なじみの医師も看護師もいない。秋澤月子が突然負傷したことで、江崎鏡は一瞬で理性の糸が切れた。そばで止めて庇ってくれるのは桐原梅子だけで...

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