第396章

「わたしが口を出したくて出したんじゃない。あんたが分別ってものを知らないからよ!」

古村恵子は、古村おじいさんを陥れた張本人だという悪名がすでに固まっている。だが、この件が外に漏れないかぎり――その日までは、彼女の手の中に権力が残る。

彼女はいつまでも古村陽平と古村彩の母親だ。二人を叱りつける口実なら、いくらでも並べ立てられる。

たとえ海外にいようと関係ない。

まさか、この子たちが母親を母親として認めないとでも?

古村陽平は口では強がっていたくせに、結局、生活費は毎月きっちり送ってきた。

子のことは母がいちばん分かっている。

だからこそ、古村恵子は古村陽平の急所をがっちり掴んで...

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