第399章

結局、江崎鏡は斉藤月を家に上げた。

「何か飲む?」

江崎鏡は力を振り絞って、斉藤月にそう尋ねる。

もちろん斉藤月にそんなものは要らない。今日は江崎鏡と話をつけに来たのだ。どうせ最後は険悪に終わると分かっているなら、余計な段取りは省いて、さっさと本題に入ったほうがいい。

「鏡。今日は顔を見に来た。でも、話し合いたいこともある。座って、落ち着いて話そう」

斉藤月の表情は相変わらず動かない。腹の内を隠すのがうまい男だ。

江崎鏡には何も読み取れないし、斉藤月を追い返せないことも分かっている。だからまぶたを小さく震わせるだけで答えず、黙って端の席に腰を下ろした。斉藤月からはきっちり一尺ほど...

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