第415章

三日後。

古村陽平は朦朧とした意識の底で、ようやく病室の天井を捉えた。

また、この匂いだ。

ここが病院だと察するのに時間はいらなかった。全身を締めつけるような鈍い痛みが耐えがたく、眉間に皺が寄る。息をするだけで、どこかが軋んだ。

そのとき、窓際から古村おじいさんの嫌味ったらしい声が飛んできた。

「ふん。お前、ずいぶんしぶとい命だな」

古村陽平は目を伏せ気味にして、見下ろす視線を受け止める。苦笑いを浮かべ、祖父に返した。

「おじいさん、ごめんなさい。また心配かけました」

古村おじいさんは手をひらりと振り、孫を咎める気もないとばかりに鼻を鳴らした。

命が戻ってきただけで儲けもの...

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