第47章

病院の廊下は、蛍光灯の白さが目に刺さるほどだった。

蒼井沢言は壁にもたれ、火を点けていない煙草を指に挟んだまま立っている。表情は読めない。沈んだまま、何かを噛み殺しているようだった。

救急処置室の扉が開く。沢言は反射的に煙草を揉み消し、医師のもとへ歩み寄った。

「命に別状はありません。鎮静成分と幻覚作用のある成分を混ぜた薬を投与されていますが、量は多くない。ご本人の意志も強く、重篤な後遺症には至っていません。点滴を終えたら、今夜は休ませてください。明日には落ち着きます」

強張っていた沢言の顎のラインが、ようやくわずかに緩む。

短く息を吐き、医師に礼を言ってから、そのまま病室へ入った...

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