第66章

林翔太は父親に追い詰められ、完全に行き場を失っていた。ここ数日、新谷音羽に連絡を取ろうと何度も電話をかけ、メッセージも送ったが、返ってくるのは沈黙だけ。――まるで石を投げ込んだ海みたいに、何の波紋も立たない。

会社で待ち伏せしようにも、蒼井グループの正門すらくぐれなかった。蒼井沢言がすでに警備を手配していて、林翔太を泥棒扱いする勢いで締め出していたのだ。

一方で、新谷邦夫もニュースで騒動を知った。林家の株価が暴落しているのを見て、真っ先に音羽へ電話をかけてくる。声色は、これまでにないほど切羽詰まっていた。

「音羽、ネットの件は父さんも見た。あの浅田美晴って女、ほんとにろくでもない! で...

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