第16章

「なぜ結納金を受け取った?」

青山雅紀は、ついにそう問い質した。

青山光の目がぱっと輝く。「結納金、送ってくれたの?」

彼女の嬉しそうな様子を見て、青山雅紀はさらに眉をひそめた。まさか青山光が、なおも興奮した様子でこう続けるとは思わなかった。「結納金だけじゃないわ。安田章さんが言ってた、嫁入り道具もくれるって!」

「でも、嫁入り道具は急遽決まったことだから、届くのは少し遅れるかもしれないって」

青山雅紀は彼女を見つめたが、その表情は嬉しそうではなかった。

青山光は青山雅紀がこういった金銭に頓着しないことを知っていたが、それでも彼のその様子を見て少しがっかりした。「どうして何の反応...

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