第19章 会議室に突入した

青山光が我に返った時、リビングに青山雅紀の姿はもうなかった。

書斎に彼を探しに行こうと顔を覗かせると、不意に中島さんが現れた。「奥様、何か御用でしょうか」

青山光はびくりとした。

「わ、私、青山雅紀がいるかどうか、ちょっと見に来ただけ……」

「旦那様はもう会社へ向かわれました」

青山光は眉をひそめる。「会社へ? でも、彼の足じゃ……」

てっきり青山雅紀は家で仕事をするものだと思っていた。

中島さんは特に驚いた様子もなく、ただ説明した。「旦那様は普段あまり会社にはいらっしゃいませんが、しばらくすると数日は行かなければならないのです。重要な書類の中には、ご自身で処理しなければならな...

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