第289章 危篤

今回の口づけは、先ほどの優しさとは打って変わり、強い独占欲が滲んでいた。

肺の空気が少しずつ奪われていく。青山光が窒息しかけたその時、青山雅紀は名残惜しそうに唇を離した。二人の唇の間には、銀色の糸が艶めかしく引かれている。

青山光は彼の胸に寄りかかり、荒い息を整えながら紅潮した唇を開く。

「ここ二日ほど授業に出てないから、だいぶ遅れちゃった。でもね……」

彼女は青山雅紀の胸に飛び込んだ。

「あなた、私、研究がしたいの。特に足のリハビリと薬湯の関係について……」

「研究室に入りたいのか?」

青山雅紀は眉を挑発的に上げた。疑問形ではあったが、その口調は確信に満ちている。

四つの瞳...

ログインして続きを読む