第380章 ウィンウィン

傲慢な笑い声が響き渡る。

小林岳は、首がもげるほど激しく横に振った。

「ありえない。青山雅紀は俺の『推し』だ。彼を陥れるなんて絶対にしない」

「陥れる? まさか。これは彼のためなんだよ。青山光は虚栄心の塊だ。彼が跡継ぎの資格を失えば、あの女はすぐに離れていくだろう」

青山聡は蠱惑的な響きを声に滲ませ、腕時計を外して相手の掌に載せた。

「それに、これはウィンウィンだ。俺が跡継ぎになっても彼には響かない。彼の実力ならすぐに再起できるし、お祖父様も裏で支えるはずさ」

小林岳は思わず吹き出した。

「俺を馬鹿だと思ってるのか? 人を一人消すなんて簡単だ。……いいだろう、手を組もう。金に困...

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