第419章 とても愛している

 朝だった。

 だるそうな陽射しがカーテンの隙間から差し込んでくる。

 まどろみの中で、青山光の長い睫毛がぴくりと震えた。ゆっくりと瞼が上がる。

 青山雅紀がそっと彼女の口元に口づける。掠れた声が落ちた。

「今日は学校も会社も休め。それで病院にいよう、な?」

 光はがばっと上体を起こし、わずかに眉をひそめる。

「やだ。会社に行く。こういうこと、いちいち口出ししないでよ」

「でも――」

 雅紀は、光の目に宿る切迫をあえて無視した。表情をぐっと引き締め、彼女の頬をやさしく撫でる。

「医者は、しばらく入院してたほうがいいって言ってた」

 光は意固地になって顔を背けた。

「自分...

ログインして続きを読む