第502章 他人に得をさせてはならない

西村友紀にとって、以前ならこんな額は眼中にすらなかったが、何しろ数百万である。自分の気に入る高価なウェディングドレスが悠々と買える金額だ。

だからこそ、何があってもこの品をそうやすやすと手放すわけにはいかなかった。

折しも、店長たちも全く同じことを考えていた。ここで長く働き、多くの富裕層を相手にしてきた彼らだが、こんな千載一遇のチャンスには滅多にお目にかかれない。

すでに中古のブランド買取店には連絡済みだった。これらのダイヤモンドを売れば数百万にはなる。山分けすれば、一人あたり数十万の臨時収入だ。

両者は完全に膠着状態に陥った。

友紀の顔色は見る見るうちに険悪になっていく。

「さ...

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