第525章 実験室に入る

「いいわよ」

スマホのメッセージを見つめながら、岡本馨はあっさりと答えた。

相手の返事を聞き、西村友紀はしばらく声が出なかった。やがて込み上げる興奮を必死に押し殺し、生唾を飲み込む。

「本当に、いいの……?」

「もちろん。医者の話だと、弟はまだ麻酔が切れてなくて、目を覚ますまであと数時間はかかるみたい。だから今から連れて行ってあげる。知ってるでしょ、光は私をすごく信頼しているから、ラボの鍵は私が持っているの。さあ、今すぐ行きましょう」

三十分もしないうちに、西村友紀はラボの入り口に立っていた。

頭がくらくらする。まさかこんなに上手くいくなんて。ほんの少し探りを入れただけなのに、あ...

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