第530章 狂気的な独占

「でも……」

「でもじゃない」

紅い唇がぱくぱくと動くたび、吐き出される言葉は、まるで刃になって飛んでくる。

青山雅紀には、もう血まみれになった心臓が見えていた。これ以上はもう耐えられない。青山光の唇の端がわずかに上がった瞬間、その唇を待ちきれないように奪う。

荒くて、焦っていて、容赦がないキス。

押し寄せる波みたいに、激しく。

そのキスから、青山雅紀の焦燥と、今にも零れそうなほど潤んだ瞳の熱が伝わってくる。そこでさっき自分が口にした言葉を思い出し、青山光は、自分をぶん殴りたくなった。

違う。

前の人生でも、今生でも、青山雅紀への愛を疑ったことなんて、一度もなかったのに。

...

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