第540章 結婚式

エレベーターに乗り込んだ。

扉が閉まった瞬間、外界からの視線は完全に遮断された。

青山雅紀はエレベーターの扉のガラス越しに、そこに映る青山光の姿を鋭い眼差しで見つめていた。

彼女は扉が閉まると同時に明らかに安堵の息を漏らし、無意識に身をすくませた。虚ろな瞳で床を見つめるその様子は、どこか心ここにあらずで、何かを思い出しているかのようだ。

あの男のことだ。

だが、光の過去ならとうの昔に調べ上げている。二人に接点など少しもないはずだ。

光があの男を知らないとしても、雅紀自身は少なからず情報を握っていた。

誰かと提携する際、雅紀は必ず相手の素性を徹底的に調査する。もちろんプライベート...

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