第561章 後ろ盾

同じ病院。

青山光と青山雅紀は、とっくに眠りについていた。

ただ一人、杏里だけが、何度も寝返りを打ちながら、どうしても眠れずにいた。

あの家を出る──そう考えるたびに、報復のことが頭をよぎる。足の裏からぞわりと冷気が這い上がり、四肢の先までじわじわと広がっていく。そのせいで、ますます眠気が遠のいてしまう。

そのとき、病室のドアがぎい、と音を立てて開いた。

西村友紀が、息を切らせるように駆け込んでくる。

「母さん、大丈夫? お腹の子は? ごめん、さっきメッセージに気づいて、急いで来たの。いったい何があったのよ」

そう言いながら、安田大奥様を冷ややかにねめつけた。

「今日の配信、...

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