第570章 年上

青山光と青山雅紀はホテルにも寄らず、そのまま関係機関へ向かった。

ふたりは待ちきれないと言わんばかりに、用意してきた資料をすべて提出する。もっとも、書類を出しただけでは終わらない。その内容が本当に青山光本人のものかどうか、改めて審問の場で証明しなければならないらしい。

それについて、光は一言の文句もなかった。むしろ書類を渡し終えたあとは、肩の力が抜けたような顔をしていた。

ふたりは十数時間のフライトで、すでにへとへとだ。必要な手続きをすべて済ませると、ようやくホテルへ戻ることにした。

部屋に戻ろうとした――そのとき、ロビーで顔を合わせてしまう。できれば一生会いたくなかった相手と。

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