第581章 安奈

足の自由を失って以来、青山雅紀はまるで生ける屍のような日々を送っていた。彼の世界からは、あらゆる色彩が失われていた。

当時の彼の心にあったのはただ一つ。会社をしっかりと維持し、お祖父ちゃんに心配をかけないこと。そして然るべき時が来たら、会社を青山聡に譲り渡すことだけだった。

青山聡のことは心の底から嫌悪していたが、青山家にはもう他に後継者がいない以上、彼に任せるしかないと理解していたのだ。

だが、今は違う。青山光がそばにいてくれるようになってから、足も完治し、再び生きる希望が湧き上がってきた。

数々の試練を乗り越えた今、何よりも命が大切であり、生きていることこそが最も尊いのだと痛感し...

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