第588章 強欲

「そこが分かってないのよ。あれが私たちの名義になれば、今後は会社もこちらに頭が上がらなくなる。考えてもごらんなさい。私たちが特許を引き揚げれば、会社は利益の大半を失うの。そうなれば、もう誰も私たちに逆らえなくなるわ」

青山光と、その母親が研究していたものについて、大奥様はすべてを把握していた。

昔からずっと娘の動向を監視し、研究が完成した暁にはどうにかして再会を果たし、情に訴えかけ、理屈を並べ立ててその成果を騙し取ろうと企んでいたのだ。

だが、痛い思いをして産んだ娘がこれほどまでに無能で、一人の男に追い詰められて命を落とすとは予想外だった。それでも運良く、何年も経った今、自分の孫娘がそ...

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