第13章

野山は愛想笑いを浮かべ、胸を撫で下ろした。

「二ノ宮さん、てっきり使用人部屋にいらっしゃらないと思ってまして……二階でしたか。よかった、よかったです」

二ノ宮原子は今この手の話に付き合う気分じゃない。

片手で眉間を揉み、ぶっきらぼうに言った。

「用は?」

誰が聞いても機嫌が悪い。野山は慌てて首を横に振る。

「いえっ、何も! 二ノ宮さん、どうぞお休みください。私、失礼します!」

二ノ宮原子はそのまま倒れ込むように横になり、また眠ろうとした。

昨日はいろいろありすぎて、頭が焼き切れそうだった。眠る以外に、力を抜く方法が見つからない。

目を閉じかけた、そのとき――外から低いエンジ...

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