第46章

大きな手が縄みたいに、彼女の平たい下腹にきつく絡みつく。

あたたかく湿った息が、首筋の肌にふっと降りかかる。

二ノ宮原子は息を詰めるように、小さく喉を鳴らした。

薄原川人の手はそのまま上へ滑り、呼吸は重くなる。けれど肝心なところで、ぴたりと止まった。

掠れた声。疲れが混じっている。

「今日、何してた」

「フルーツジュース飲んだ」

「うまかったか」

「ふつう」

「それだけか」

二ノ宮原子はぱちりと目を開けると、勢いよく寝返りを打って薄原川人と向き合った。潤んだ瞳を瞬かせる。

「……知ってるんでしょ」

薄原川人も同じように見返してくる。視線が絡んだまま、長い沈黙。

やが...

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