第83章

「どうして……? 薫子、なんで今まで俺に黙ってたんだ……」

二ノ宮薫子は、さっと血の気を失った。

「そら。今日は、私たちが夫婦になる日でしょう」

鈴原そらは、薫子の手を乱暴に振りほどく。

「今は頭を整理させてくれ、薫子。二ノ宮原子の言ってること……本当なのか?」

二ノ宮原子が書類の束を取り出し、鈴原そらの目の前へ差し出した。

「知りたいなら、これを見ればいい」

「二ノ宮原子! わざとでしょ! 私が幸せになるのが気に入らないんだ!」

二ノ宮原子は大股で詰め寄り、二ノ宮薫子の顎をがしりと掴む。

「私が? お前の幸せを願ってる? 笑わせるな。今まで私に絡んできたのは誰だ。忘れたの...

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