第108章

「おまえと彼女は、そもそも恋人同士ですらない」

川崎佑哉が鼻で笑う。

「叶わない恋にしがみついてるだけの、哀れな男だろ」

陸田明広の顔色がさっと変わった。

「おまえ……」

「好きなんだろ」

川崎佑哉は容赦なく言い切る。

「でも彼女はおまえを好きじゃない。だから友達って立場でそばに張りついて、いつか振り向いてくれるのを待ってる。健気で一途で結構だ。けど――おまえは一生、キープ君止まりだ」

陸田明広の拳がぎゅっと握り締められる。

「……自分がどれだけ身勝手か、分かってるのか? おまえは最初、彼女を見向きもしなかった。好き放題に傷つけて、挙げ句ほかの女と子どもまで作って……彼女を...

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