第114章

「起きろ」

彼は最後にため息をつき、「俺はもう口を出さん。だが、もしまた安美を傷つけるような真似をしたら――俺が真っ先に許さん」と言い切った。

「……ありがとうございます、お爺さん」

川崎佑哉は立ち上がり、そのまま踵を返して外へ向かう。

「佑哉」

お爺さんが呼び止めた。

川崎佑哉は足を止める。

「安美はな、あの子なりにずっと必死で生きてきた。お前が本気で一緒にいたいと思うなら、今度こそ大事にしてやれ。二度と、裏切るな」

川崎佑哉は小さく頷き、実家を出た。

翌日の午後。

江原安美のスマホが鳴った。周防岩人からだ。

「江原さん、今夜、仮面舞踏会があるんだけど来る?」

受話...

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