第115章

江原安美は相手が業界でも名の知れた投資家だと気づき、慌てて背筋を伸ばした。

『斉村様、はじめまして。以前からお名前は伺っております』

そのまま二人は言葉を交わし、斉村美優は彼女のデザインに強い関心を示した。改めて時間を取って、具体的な提携の話をしたいという。

胸の奥がふっと明るくなる。江原安美は斉村美優と名刺を交換した。

斉村美優が去ったあとも、彼女は会場をもうひと回りし、何人かと挨拶を交わした。手応えは悪くない。

10時を回った頃、そろそろ切り上げようと出口へ向かう。

ふと視線が会場を横切り、バーのそばに川崎佑哉がいるのが見えた。向かいには、赤いドレスに金色の仮面をつけた女。グ...

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