第118章

サイレンが遠くから近づき、数台のパトカーが路肩に停まった。

警官たちは伏木織子に手錠をかけ、そのまま連行していく。

後頭部からは大量に出血しており、まず病院へ搬送され、処置が済んでから取り調べを受けることになった。

江原安美は川崎佑哉に付き添い、病院へ向かった。

彼の前腕には長い裂傷が走り、血が止まらない。シャツの袖は真っ赤に染まっていた。

救急の看護師が傷を見るなり、慌てて処置室へ案内する。

――そして、運の悪いことに。今日の当直も陸田明広だった。

白衣姿の陸田明広が入ってきて、椅子に座る川崎佑哉の血まみれの腕と、その傍らに立つ江原安美を見た瞬間、深く息を吐いた。

『また君...

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