第119章

『お嬢さん、どこかでお見かけしたような……』

『おばさん、私のこと分からないんですか?』

陸田の母はくすっと笑った。『まさか。顔を見た瞬間に分かったわよ。さっきのは、からかっただけ』

そう言って近づき、江原安美の手を取ると、上から下までまじまじと眺める。

『何年ぶりかしら。ますます綺麗になったじゃない!』

「おばさん、こんにちは。おじさんも、こんにちは」

江原安美はにこりと挨拶した。

陸田の父も立ち上がり、軽くうなずく。

『安美、久しぶりだな』

『はい、おじさん。七、八年ぶり……ですよね』

『だよな』

陸田の母は安美の手を引いて座らせると、嬉しそうに身を乗り出した。

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